エディの映画レビュー

徒然なるままに新作映画やDVDのレビューをしています。

映画 聲の形

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いらっしゃいませ!エディと申します。

早速先日公開された映画「聲の形」感想レビュー始めます!

 

 

では、以降ネタバレ有りなので悪しからず

 

 

 

★あらすじ

日々の退屈が嫌いな男子小学生石田将也の元へ転校生が。

耳の聞こえない転校生西宮硝子は格好の遊び場だった。

 

 

★ズバリ観るべきか

個人的に観たら損しか生みませんでした

観ない方がいいです。

 

一緒に観に行った友人は良かったと言っていたので参考までに!!!(これ大事)

 

 

★一言でいうと

原作のキャラ全員出して、原作の良いところ全て見せようとして、全てが中途半端になってしまった。

 

です。

 

またまた僭越ながら一つの参考までに点数をつけさせて頂きます。

 

 

20点!!(100点満点中)

 

 

うーーー。申し訳ないです(笑)

 

正直、どうしてここまで改悪できたのかと・・・。

監督はけいおん」や「たまこま」の山田尚子さん。

この二つは大好きです。特にけいおんの影響でアニメの世界にどハマりし、バンドも始めたほどです。(笑)

そして原作の漫画も大好きで、毎週マガジンで読んで、単行本も買って、、って程です。

 

そのため、映画も楽しみにしておりました。

ほわほわ日常系の山田監督がいじめという重い問題にどう向き合うのか。

楽しみだったのです。

 

映画のストーリーは原作と概ね同じですが、映画制作の部分がカットされていたりラストが文化祭で取り巻きと歩く所で終わるものでした。

 

それはそれで良いと思います。

原作と映画は別物。

そこは理解しているつもりです。

一応、保険のために。(笑)

 

 

 

まず、冒頭つかみの場面でクライマックスのシーン見せる

これは良かったです。これから起こる事のフラグをまず見せる。

連載漫画では使えない手法ですから。

良いと思います。

 

その後小学生編に移ります。

ここからが酷かった

 

全体的にぬるま湯に浸かっているような。

石田がヒロインの西宮をいじめる黒歴史。高校生の石田の根幹を作る非常に大事な場面

 

小学生時代から物語を始めるのなら、ここはしっかり見せなければならないと思うのです。

 

悪い奴だなぁという印象は確かに受けました。

しかしそれだけです。原作のような退屈な日々が嫌いだからゲームが好き、度胸試しが好き、珍しいものが好き。だから耳が聞こえない転校生に興味が湧くのは至極当然!!

 

という男子あるあるを表現できてません。

ただのクソな悪いいじめっ子。という印象です。

この石田というキャラを掴みきれて無いのが致命的でした。

 

 

しかもそこから、ナゾカットを挟み最後、石田自身がいじめられ机の落書きに西宮が転校してしまってから気づくシーン。

全く感情移入ができませんでした。

いじめていた石田がいじめの対象になる。

 

ここも徹底的に見せて、感情移入させないと高校生になって自分の過ちに気づき、西宮に贖罪しようと言う石田の心の変化が受け入れづらいだけです。

 

さらに西宮も、なぜいじめられているのに石田の机を拭くのかなど

その優しさが気持ち悪いとさえ感じてしまいました。

 

 

映画という短い時間で全てを見せようとするなら構成の練りが必ず必要になって来ます。

ただ時系列通りに物語を進めていってもキツキツになるのは目に見えていたはずです。

 

それならば高校生から物語を始めて西宮や結弦に出会うたび小学生のトラウマに苦しむ展開にした方が、いじめてきた相手だけど、今は違うんだ。という心の変化が分かりやすかったのでは無いかと思います。まあ素人の意見ですが。

 

この時点でこの映画への期待は消え失せました。

 

 

 

更には一番大事な感情移入への導入をほったらかしたくせに無駄が多かったと思います。

・キャラを無理に出しすぎ。

・よく分からない風景のカット。(絵は素敵)

・演出。

 

これらを描く前に石田と西宮を掘り下げろと。

 

高校生編で出てくる爽やかイケメン真柴くん。

作中映画制作しないので必要無いです。

彼は自身もいじめられた経験がありゆえにいじめを嫌悪する、ザ主人公タイプの素敵なキャラ。原作では好きです。ここまで映画で見せるなら出してもいいと思います。

ですが全く機能して無いです。

小学校の先生もぬるい。

佐原さんも植野との関係もほとんど描いてないため、佐原さんも機能してません。

キャラの掘り下げが全くできてないのに吊橋でみんなが喧嘩しても全く何を見せられているんだという感情しかでませんでした。

 

 

 

うーん。前後編わけるとか、オリジナルストーリーにするとか、なんかこう・・・もっと面白く見せられた筈なんですよね・・・。練りが甘すぎるとしか言えないです。

 

ちょいちょい挟む石田の照れたセリフも浮きすぎて寒かったです。

 

いじめのテーマは深く触れず、かと言って恋愛重視かといえばそうでも無い。人と繋がることを見せたいのかと思えば、人との繋がりが途絶えた小学生編の見せ方が酷い。

どうして映画化までしたのか謎とガッカリ感しか残らない映画でした。

 

 

あ、でも音楽は良かったです。

ピアノの音がメインだったのですが、こもったようなノイズが混じった音。

綺麗な筈のピアノの音が少し汚く聞こえるという聴覚演出は素敵でした。

 あと高校生石田の声。ぴったりでした。

小学生石田は好きな女優さんなのでノーコメントで!(笑)

あと植野のキャラデザがめちゃくちゃ可愛かったです。目が凄かった。(笑)

 

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★終わりに

山田監督はほわほわ日常系の作品が天職。

原作の漫画は超絶面白いので是非そちらをオススメします!

 

 あとこれ。この特典の番外編漫画はとっても良かったです!ほっとしました。

これ見るために映画館に足を運ぶのはありかも(言い過ぎ?)

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最後まで読んで頂きありがとうございました!

 

ではまた。